エンベデッドシステムスペシャリスト試験午後Ⅰ試験の解き方

エンベデッドシステムスペシャリスト

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の午後Ⅰ試験は時間との勝負である。

90分の中で2問解き、その合計得点が60点を超えれば午後Ⅰ試験通過となる。

平成29年度 午後Ⅰ試験 問2は、解き方を学ぶうえでとても分かりやすい。

午後Ⅰ試験の解き方に苦戦しているあなたに向けて、解説していきたいと思う。

問題文を全部読んでから設問を読んで解答してはいけない

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まずは、平成29年度 午後Ⅰ試験 問2の問題がこちら!

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

エンベデッドシステムスペシャリスト試験に限らず、高度区分の午後Ⅰ試験は1問あたり6ページ前後の構成になっている。

問題文を全部読んでから、設問を読み、解答するというやり方も否定はしない。

しかし、1問あたり45分程度で解く必要のある午後Ⅰ試験をこのやり方で解くと時間が足りなくなる傾向が強い。

なぜなら、問題文を先にすべて読むと設問を読むころには問題文の内容の大半を忘れるからだ。

つまり、なんども問題文を読むこととなり非効率かつ時間がどんどん過ぎ去ってしまうのだ。

ではどうするか。

情報処理技術者試験は、問題文を全部読まなくても設問ごとに問題文の箇所が特定されるように作られている。(システム監査技術者やITストラテジストは例外)

なので、最初問題文を読むときは最初の段落タイトルまでの導入文と段落タイトルだけを読み、簡単に図表を確認して、どこに何が書いてあるかをなんとなく把握する程度に留めるようにしよう。

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2の場合だと以下のような感じだ。

問題文と防犯灯の電柱に設置した様子(図1)と防犯灯の外観(図2)を理解する。

次に、段落タイトル3つ([防犯灯のシステム構成と機能]、[制御部の処理概要]、[制御部のソフトウェア構造])だけを目にしてすぐ設問に移るようにする。

設問を読んだら問題文から該当箇所になりそうなところを探そう

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設問ごとに問題文が特定されるように作られているため、該当箇所を見つけよう!

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

例えば、設問2を見てみよう。

全部で4つの小問がある。

(1)は表1中の空欄a~eに入れる適切な字句を答えよとある。

要は穴埋め問題だ。

設問の冒頭に「表1中の」と記載があるので表1を参照する。

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

表1には確かに空欄a~空欄eまで存在し、ここを埋めなければならない。

照度タスクの行を見ると、冒頭の赤枠部分に「1秒周期で起動され~」と記載がある。

このキーワードを頼りに空欄aの答えとなりそうな箇所を問題文から探す

すると、[制御部の処理概要]段落の(2)に同じ表現の箇所を発見できる。

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

更に読み進めていくよ、表1の空欄aの直前の文章「照度データを基に~」と上記の「照度データの値と~を基に、~画質調整パラメータを決定する」という表現が一致する。

これで空欄aの解答は「画質調整パラメタ」という形で一意に定まる。

図の穴埋め問題は消去法で解くと短時間で解ける!

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図の大半が空欄となっている状態でそれが設問になった場合は消去法を活用しよう!

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

設問2の(2)は、図4の空欄f~iを答える問題。

では、図4を見てみよう。

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

まず、図4のタイトルを見ると「制御部のタスク構造」と書いてある。

つまり、図の箱がタスクを表している。

タスクについて書かれているのは、やはり表1になる。

そこで、表1を再度見てみよう。

図4には既に「メイン」、「無線」、「カメラ制御」タスクが記載済みである。

これらは除外すると、赤枠の「照度」、「画像処理」、「ファイル管理」、「照明」の4つのタスクに絞られる。

ここから、図4の空欄f~iを埋めるのだ。

ここで、図4の空欄箇所の箱から出ている矢印か空欄箇所の箱に向いている矢印が片方だけのものに注目する

例えば、空欄gからメインタスクにメッセージを伝えている箇所がないかを表1から探すのだ。

すると、「照度」タスクの最後の箇条書きに「1分周期で~、その結果をメインタスクに通知する。」という記述が見つかる。

これで、空欄gは「照度」タスクが解答という形になる。

このようにわかりやすい部分から空欄を埋めることで、ややこしい空欄iなどは最後に残ったタスクだけを記載すればよいというアプローチが取れるのだ。

記述を求められる設問でも解答が一意になる

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記述式の設問もちゃんと答えが一意になるようにヒントが隠されている!

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

今度は(4)を見てみよう。

ファイル管理タスクは、ある条件ではファイル化要求の通知を受けてもファイル化しないときがある。ファイル化しない条件はなにかという問である。

これもしっかりと問題文の中にヒントが隠されている

では、改めて表1を見てみよう。

出典:平成29年度 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ試験 問2

表1のファイル管理タスクの行を見てみる。

すると、2つめの箇条書きに「暗号キーが設定された状態の時だけ~」という文章の後に、「暗号化した画像データを、自国情報から自動生成したファイル名で記憶する。」という記述がある。

つまり、この条件というのが「暗号キーが設定された状態」なのだ。

よって、答えはこの逆の「暗号キーが設定されていない状態」という趣旨の解答になる。

まとめ

午後Ⅰ試験対策は、少し受験テクニックを活用しないと時間が足りなくなる。

今回は、午後Ⅰ試験の問題文の読み方と解き方について解説した。

  • 問題文と設問はセットになっていることが多い
  • 問題文を全部読んでから設問を読んで解答を書く必要はない
  • 解答のヒントは問題文に書かれている ※一般論を要求される場合もある
  • 解答は一意になるようになっている

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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