情報処理技術者試験に限らず、試験に合格するためには学習が必須。
学習方法には「インプット学習」と「アウトプット学習」に大別される。
これらの学習比率が重要である。
私はインプット学習:アウトプット学習=3:7が良いと考える。
インプット学習とアウトプット学習とは?
インプット学習とアウトプット学習ってどういう学習方法なのかのぉ~?
簡単に言うと文献を読んで勉強すると過去問演習をするということです
ここで、インプット学習とアウトプット学習の定義をしよう。
- インプット学習:知識を頭に入れるための学習
- アウトプット学習:自分の知識を活かして書き出すための学習
インプット学習は、その資格試験に必要となる知識や解説を読んで不足している知識を頭に詰め込むための学習である。
一方で、アウトプット学習はインプット学習の成果や現時点の自分の実力を評価するために過去問題などを使用して知識を活用してアウトプットするための学習である。
私が資格試験を受験する場合はこんな感じだ。
1~2か月:インプット学習(主に参考書中心に知識を詰め込む)
4~5か月:アウトプット学習(過去問演習中心にアウトプット)
最初のインプット学習はなるべく短期間で終わらせよう
インプット学習は短期間で終わらせるようにしよう!
資格試験を受験する場合、まずその試験に必要となる基礎知識を学ぶ必要がある。
その際に使用するのが参考書である。
参考書を用いたインプット学習で得られる学習効果は以下2点だと思う。
- その資格試験で必要となる用語などの基礎知識が身に付けられる
- たくさんの文献を読むことになるため読解力が向上する
資格試験にもよるが、国家試験になると数百ページにおよぶ参考書がざらに存在する。
国家試験である情報処理技術者試験も例外なく参考書は分厚い。
最初はこの分厚い参考書に書かれている内容を完璧に覚えようとしてはいけない。
それよりも理解度合は気にせず一気に読み進めよう。
私が考える最初のインプット学習の目安をまとめてみる。
- ITパスポート:1か月
- 情報セキュリティマネジメント:1か月
- 基本情報技術者、応用情報技術者:1.5か月
- 高度区分(スペシャリスト系):2か月
- 高度区分(論文系):1か月
なぜ、理解が中途半端でもまずは読み進めるべきか。
それは基礎知識習得のためのインプット学習だけで試験に合格することは困難であるという点だ。
その理由はアウトプット学習に隠されている。
アウトプット学習に力を入れよう!
基礎知識を頭に入れるだけで試験に合格できないというのはどういうことじゃ?
インプット学習は大事ですが、「点」を学ぶに過ぎないんです!
アウトプット学習は、身に付けた基礎知識を用いた実践的な位置づけの学習である。
一番利用すべき教材は、過去問題だ。
過去問題を用いたアウトプット学習で得られる学習効果を最初にまとめる。
- 試験問題の出題方法が分かる
- 制限時間内に解くために必要なプロセスや課題抽出が行える
- 問題文の読み方や解答を解くためのヒント・勘所を掴むことができる
- よく出題される問題が理解できる
- 解答の書き方が理解できる
- 記述式や論述式などは第3者に伝わるように書く文章力が身につく
- インプット学習で不足している弱点箇所が明確になる
- 現場で起こりがちな失敗を疑似体験できる
いかがだろうか。
インプット学習と比較して得られる効果が全然違うことがお分かりいただけるだろう。
逆に言うと、本試験では参考書だけでは得られない様々な経験やスキルを総動員しないといけないのだ。
これがインプット学習だけでは足りない最大の理由だ。
資格試験は、時間をかければ誰でも解けるような内容になっている。
それを制限時間や問題文の量、複雑さ、解答量などで難易度が調整されるのだ。
資格試験を主催する団体が公開している解答例を見てみると、こんなことかという内容が意外と多い。
インプット学習は極論、「点」でしか学べない。
アウトプット学習は様々な経験やスキルとインプット学習で学んだ基礎知識を結んで「線」にする。
この「線」にする作業がアウトプット学習でしか行えないのである。
そして、アウトプット学習を進めていくと、その試験にとって大事なポイントが分かってくる。
ここでいう大事なポイントというのが「頻出問題」を指す。
頻出問題というのは、その資格試験においてとても重要であり、これを抑えて欲しいというメッセージなのである。
これらのアウトプット学習を積み重ねることで、本試験までに「線」をたくさん作っていく。
そして、その線をどれだけ「面」にしていけるかで合格に近づいていくのである。
抽出した課題をインプット学習で補おう!
アウトプット学習を進めていくと嫌でもインプット学習に戻らざるを得ない!
最初のインプット学習は短期間でということを前述した。
そう。
アウトプット学習を進めれば進めるほど、自分自身の弱点が見えてくる。
その都度、インプット学習で不足している基礎知識を強化していく必要があるのだ。
だから、最初のインプット学習は分かったのか分かっていないのかぐらいでちょうどいいのだ。
弱点と分かった後のインプット学習は、頭への入り方も変わってくる。
なぜなら、「得点を伸ばすためには弱点を強化しないまずい」という明確な目的ができるからだ。
この時間を確保するためにも最初のインプット学習に時間をかけすぎてはいけないのである。
弱点克服したら再度アウトプット学習で自己評価しよう
ひたすらインプット学習とアウトプット学習を繰り返そう!
弱点克服のためのインプット学習を行ったら、少し時間をおいて再度同じ過去問題を解こう。
そして、弱点克服のための学習を通じて、実際に自分がどれだけ力を付けたかを評価しよう。
少し時間をおいてと記載したが、だいたい2週間くらいを目安にしよう。
理由は、アウトプット学習と2回目のアウトプット学習の間が短いとその過去問題の解答を覚えてしまっている可能性が高く、正しく改善状況を評価できないからだ。
例えば、令和3年度の過去問題を解くとしよう。
そして、弱点が見つかったらインプット学習をする。
ここまでは数日で終わってしまうだろう。
ここですぐに2度目の令和3年度の過去問題を解くのではなく、別の年度の過去問題を解く。
別の年度の過去問題の弱点克服が終わるころに、令和3年度の過去問題を改めて解くという流れだ。
まとめ
今回はインプット学習とアウトプット学習のやり方について記事を書いた。
最後に今回の内容をまとめたいと思う。
- 基礎知識習得のためのインプット学習はなるべく短期間で終わらせる
- 過去問題を使用したアウトプット学習を行う
- アウトプット学習で抽出した課題に対してインプット学習を行う
- 弱点克服のためのインプット学習後に再度アウトプット学習で改善状況を評価する
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