GWも残すところあと1日となったが、皆さんいかがお過ごしだろうか。
私は、情報処理技術者試験の秋期に行われる試験をコンプリートしているが、継続的に知識をアップデートするために受験し続けることに決めた。
令和6年度 秋期 情報処理技術者試験 は情報処理安全確保支援士試験を受験することにした。
今回は、この試験に関する概要についてまとめていきたいと思う。
情報処理安全確保支援士試験の特徴
情報処理安全確保支援士とはどのような試験なのじゃ~
情報セキュリティの番人を目指す試験です!
情報処理安全確保支援士試験は、所定の登録手続きを行うことで「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」を名乗ることができる名称独占資格である点が特徴である。
情報処理技術者試験の他の試験区分は、受験者のその時点の知識・技能が一定水準に達しているか否かを評価する。
一方で情報処理安全確保支援士試験は、合格後に登録手続きを行うことで初めて情報処理安全確保支援士と名乗ることができる。
その他にも、毎年オンラインでの共通講習の受講と3年ごとに実践講習の受講が義務付けられている点も特徴的だ。
継続的な学習によって最新のセキュリティ動向を抑えながら、実践的な能力を維持し、陳腐化させないように配慮されている資格である。
情報処理安全確保支援士試験の対象者像
この試験の対象者像はどのような人材をイメージしているのかのぉ~
セキュリティ全般の高度な知識・技能を有している人材をイメージしています
IPAのHPには、情報処理安全確保支援士の対象者像として以下のように定義している。
サイバーセキュリティに関する専門的な知識・技能を活用して企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援し、また、サイバーセキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結果に基づき必要な指導・助言を行う者
出典:情報処理安全確保支援士 https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sc.html
情報処理安全確保支援士として求められるものとして、以下2点である。
- サイバーセキュリティに関する専門的な知識・技能を活用したシステムライフサイクル全般の支援
- 継続的なセキュリティ運用のための指導および助言
つまり、局所的な専門家ではなく、情報システムを企画する時点から運用後のセキュリティ指導まで、網羅的に業務を遂行する必要があるということだ。
よって、ITストラテジストの領域である情報戦略の企画・構想フェーズから、プロジェクトマネージャやシステムアーキテクトなどの領域であるシステム開発プロジェクト、ITサービスマネージャ領域である運用フェーズでのセキュリティ対策までと、広範囲の領域をイメージできるベース知識・技能が必要となることだ。
情報処理安全確保支援士試験の実施概要
対象者像を理解したところで、試験の実施概要について教えてくれ
午前と午後試験に分かれて1日がかかりで行われます
情報処理安全確保支援士は、午前Ⅰ試験、午前Ⅱ試験、午後試験の3つの試験で構成される。
午前Ⅰ試験
試験時間 :9:30~10:20(50分)
出題形式 :多肢選択式(四肢択一)
出題数:解答数:出題数30問 解答数30問
午前Ⅱ試験
試験時間 :10:50~11:30(40分)
出題形式 :多肢選択式(四肢択一)
出題数:解答数:出題数25問 解答数25問
午後試験
試験時間 :12:30~15:00(150分)
出題形式 :記述式
出題数:解答数:出題数4問 解答数2問
令和5年度 春期試験までは、情報処理安全確保支援士の午後試験は午後Ⅰ試験、午後Ⅱ試験と分かれており、試験時間も解く問題の量も多かった。
しかし、以下のような背景から午後試験が統合されて、今の試験構成に変更された。
セキュリティ関連業務、及びそのタスクは、経営層及び戦略マネジメント層寄りのものから実務者・技術者層寄りのものまで、多岐にわたってきています。近年は、DXの取組を通じたクラウド化、DevSecOps等の動きの中、各分野の境界は曖昧化の傾向にあります。
SC受験者が従事するセキュリティ関連業務の多様性の高まり、境界の曖昧化の傾向等を踏まえ、今回、午後Ⅰ試験と午後Ⅱ試験を統合して問題選択の幅と時間配分の自由度を拡大しました。また、午後Ⅰ試験と午後Ⅱ試験の統合によって、試験時間が短くなりSCの受験しやすさが高まりました。試験時間を短縮することによって受験のしやすさを高め、サイバーセキュリティの確保を担う情報処理安全確保支援士の育成・確保を一層推進していきます。
出典:情報処理安全確保支援士試験及び情報処理技術者試験(高度試験の組込み分野)における出題構成等の変更について https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/henkou/2022/20221220.html
情報処理安全確保支援士試験の合格率
気になる合格率について教えて欲しいのぉ~
16%程度の合格率のようです!
情報処理安全確保支援士の午後試験が統合されて、時間的に猶予が与えられ、さらに解く問題量も減った。
しかし、それでも難関資格であることには間違いなく、IPAが公表している統計情報を確認してみると、平成21年度から令和5年度までの平均合格率は16.3%とのこと。
年度によって合格率が異なり、最小合格率は13.1%、最大合格率は21.9%であった。
令和に入ってからは、19%前後と少し合格しやすくなってきているように感じる。
情報処理安全確保支援士試験の学習方法
最後に学習方法について教えて欲しいのぉ~
他の試験区分と同様に過去問題中心の学習をお勧めします!
令和6年度 秋期に向けて準備を進めていくが、その過程でまた学習状況を投稿していこうと思う。
ただ、現時点で考える私の学習方法は、他の試験区分と同様に過去問演習中心の学習になるのではないかと考えている。
そう考える根拠を簡単にまとめてみる。
- 情報処理技術者試験は基礎知識を重視した解答を求めている
- その試験区分の立場・考え方で解答する必要がある
- 問題文に従って忠実に解答する必要がある
- 最新技術が登場する場合は問題文に丁寧な説明が行われる
これまでの情報処理技術者試験を受験し続けてきた経験上、非常に難易度の高い知識や経験が問われることもあるが、全体比率からするとごくわずかだと思っている。
また、最新技術や事例が登場することもあるが、その場合は受験生に不利にならないようにしっかりと問題文に説明がされる傾向が強い。
それよりも基本的な要素をしっかりと理解しており、それを適切に活用・応用する問題の方が重要であり、問われる量も多いと感じる。
また、情報処理技術者試験は試験区分ごとに立場や考え方を問われる問題も多い。
よって、過去問中心の学習を行うことで、どのような問題が出題されやすいのかや解答表現などを身に付けていくことが最も効率が良いと考えている。
ここも秋試験までに検証しながらブログにまとめていきたいと思う。
おすすめのインプット学習用参考書
お勧めのインプット学習用参考書を教えて欲しいのぉ~
私がおすすめするのは以下の書籍たちです!
ネットワークスペシャリスト試験でもお世話になった、瀬戸美月先生の徹底攻略シリーズだ。
こちらは本当にわかりやすく、初学者含めておすすめしたい1冊である。
インプット学習用としても体系立てて分かりやすく仕上がっているが、過去問および過去問解説量も非常に多い。
13回分の過去問解説が載っているため、試験対策としては十分すぎる掲載量だ。
最初は過去問を使用しながらアウトプット学習を進める流れで良いが、だんだん得意分野と苦手分野が分かってくる。
そうなったときに、苦手分野が出題されている過去問を解く際に非常に有効的である。
まとめ
この記事では情報処理安全確保支援士試験の概要についてまとめてみた。
今回の内容をまとめてみたいと思う。
- 情報処理安全確保支援士は所定の手続き後に名乗ることができる名称独占資格
- 登録後も継続して講義を受講する必要がある
- 情報システムの企画~運用まで、網羅的に情報セキュリティ対策を推進する必要がある
- 合格率は平均16.3%だが、近年は19%前後と合格しやすくなった
- 学習方法は過去問演習中心のアウトプット学習
- インプット学習には瀬戸美月先生の徹底攻略シリーズを活用しよう
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