参考書は少ない方がいいということを鵜吞みにしない

資格試験全般

資格試験や受験勉強を行う際に重要となる「参考書」。
様々なところで「自分に合う参考書を1冊完璧に覚える」ことが良いと言われている。
間違いではないが、「過去問題の量」に応じて用意する参考書の量が異なることに注意が必要。

私が実践している参考書の選び方

人気のある資格試験や高校や大学などの受験対策本は、つい様々な書籍を購入しがちである。
だが、考えてみて欲しい。
参考書を複数冊購入してどれだけ網羅性高く繰り返し勉強できるだろうか。

例えば、受験日まで6か月の期間が与えられているとしよう。
その中で自分に合った参考書を集中的に繰り返し勉強するのと、意図なく購入した複数冊の参考書を繰り返し勉強するのとではどちらが頭に入るだろうか。
私は前者だと思っている。

なぜか。

それは、著者によってキーワードは同じでも書いている内容やニュアンスが微妙に異なるからだ。
学習が進めば進むほど、この微妙なニュアンスの違いが気になりだす。
そして、自分の中で納得するために様々な文献を読み漁り、自分の中で納得する作業が増える。
つまり、インプット学習が中心になってしまうのだ。

インプット学習はあくまでアウトプット学習の結果で行うものである。
例えば、過去問演習で100点中50点しか取れなかった場合を考える。
この時、50点分は間違いなのだ。
50点を70点に引き上げるためにインプット学習を行うのである。

何度も言おう。
私は絶対に「アウトプット学習」が最初に来るべきだと考える。
アウトプット学習を補完するために参考書を用いて「インプット学習」をするのだ。
だから、インプット学習用の参考書は1冊で十分なのだと考えている。
ただし、アウトプット学習用の参考書は別の話である。

「参考書、参考書って言うけどなんだかよくわからなくなってきた。」と思われる方もいると思う。
次に参考書について少し整理してみたいと思う。

参考書っていうけど、参考書ってなに?

私は、参考書には2つ存在すると思っている。

 ①テキスト ・・・ 教科書
 ②問題集  ・・・ 模擬試験や過去問題

当たり前じゃん!って思いますよね。
ただ、ここで注意が必要なのは①は1冊、②は1冊以上(必要に応じて複数冊)になるということ。
①は前述の通り、不必要なインプット学習を避けることが目的である。
②のアウトプット学習用の問題集がとっても重要である。それを次に記載したいと思う。

問題集の選び方で一番重要なことは?

個人的には、「過去問題」と「その解説」が3回分ぐらい掲載された問題集を買うことをお勧めする。
しかも、直近よりかは少し(2~3回ぐらい)前の過去問題が掲載されているのが望ましいと考える。

理由は、いくつかある。
 ①3回分ぐらいの過去問題を解くことで、試験範囲の中でよく出題される問題の傾向がつかめる。
 ②直近で出題された問題が再び出題される可能性は低い。
 ③過去問題の方が試験委員がしっかりと考えた高品質で良質の問題である。

特に③は、試験対策会社や著者がどれだけ頑張っても、過去問題の品質にはかなわないと思う。
理由は、使用する情報量と費用対効果だと思っている。

例えば、私が良く受験している情報処理技術者試験で考えてみる。
主催者である情報処理推進機構(以下、IPA)は、世界で起きているセキュリティインシデントや日本企業が実施する様々なプロジェクトのシステム開発、ITサービスの中で現場でよく起きるあるある問題が集まってくる。その中で、特に重要視すべき問題・課題が問題になることが多いからだ。

それと比較して、試験対策会社は試験合格に焦点が当たっている。
そのため、主催者と同じような品質の模擬試験を創ろうとすると相当なリサーチが必要だ。
しかも、そのリサーチから一意に求まる解答を導き出せるように問題を創っていかなければならない。

全く根拠はないが、想像しただけでも主催者以上の作問はコスト的に割に合わないと思っている。

だから、「過去問題」と「その解説」が掲載された問題集を購入すべきと考えている。

ではどういう時に問題集を複数購入すべきなの?

それは、過去問題を解く量に依存する。
例えば、以下の書籍はネットワークスペシャリスト試験対策の問題集である。

左門至峰さんの著書の特徴は1回分の過去問を隅々まで解説している非常に素晴らしい良書だ。
私もこのシリーズの本を複数冊購入して学習した。
しかし、最低3回分の過去問題を学習しようとすると、上記シリーズの本は3冊必要になる。

ちなみに、私はネットワークスペシャリスト試験を令和4年度春期試験で受験済み。
2回目の受験であるが、上記の問題集を使用しだしてからはかなり理解が進んだ。
制限時間内にすべての設問に対する解答を記入し、あとは合格発表待ちという状況だ。

少し話がそれたが、、、
受験しようとしている試験の目安となる過去問演習量がどれだけかが重要である。
そして、その演習量が1冊の問題集で事足りるのであれば1冊でよい。
しかし、演習量が掲載問題量に満たないなら必要冊数の購入が必要となる。

このように、参考書と問題集選びを正しく理解して購入しないと試験には合格できない
都合の良い情報だけ耳にしてしまうのが人間の性質である。
しかし、ここは一度冷静に試験を分析し、しっかりと見極めて参考書を準備して欲しい。
そして、自分が選んだ書籍で学習を進め、合格を勝ち取れたら最高だ。

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